退職金と年金を貰える年齢まで働き続ける方法として、正社員に固執する方法は既に過去のものとなりつつあります。
いつリストラの対象となるか、会社自体が倒産するか分からない今の時代で、無事定年退職を迎えられる可能性が高いとは言えません。
大規模災害が1つ発生するだけでも、会社自体が吹き飛ぶ可能性はあります。
少なくとも突然会社を離職することになっても、何とか再就職出来る状態にあることが望ましいといえるでしょう。
派遣社員として働く人の中には、技術系や専門分野を中心に目的意識を持った働き方を選ぶ人がいます。
こうした人たちは、誰にでも出来る作業員としての役割ではなく、特定分野のスペシャリストとして一定期間だけ会社に出向して能力を発揮することを目的にしています。
そして高いスキルを持った派遣社員が正社員として働かない理由として、フリーランスを目指しているまたは起業するためと割り切った回答がしばしば返ってきます。それは、自立した生活を送る上で非常に賢い選択だといえるのではないでしょうか。
私自身、新卒からずっと同じ職場に勤め続けようとするのは少し危険なのではないかという考えを持っています。
よほど専門的な技術を使うのであれば話は別ですが、同じ会社で決められた社内教育、広く浅く会社内の業務をずっとこなし続けたあと、いざ転職をしなければならない、となった時にはもう手遅れです。
年齢を重ねた後、転職できるスキルを身につけていなければ、どんなに嫌な立場に立ったとしても必死に会社にしがみつかなければならなくなります。
一方で、派遣といった方法で他の職を体験して一通りの技術を身につけた後で、最終的に正社員として就業するのであれば、足切り的なリストラ対象となることは少なくなるでしょう。
なにが起きるかわからない今の時代、自分の強みとなるスキルを身につけることこそが、本当の意味で「安定」していると言えるのではないでしょうか。